interview06 <2005/12>
MARK WIGAN -マークウィガン-
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不定期に始まったワールド・ワイド・インタビュー第2弾の今回はクラブブッダに1988年の初期の頃にウォールペイントをおこなったUKポップアート界のパイオニア"マークウィガン"にインタビュー!! <質問
構成 : 太田孝次 / 訳 : KANA>
マーク久しぶり! 君の描いた絵はまだクラブブッダに残っているよ!
Mark:えっ!
本当かい? あれは88年に描いたものだから信じられないよ! びっくりだよ!!
店全体に描いた絵のほとんどは熱気とかでほとんどが消えてしまって今はカウンター側の一部だけしか残ってないんだけど...。
Mark:それはしかたがないことだね。
僕は海外の雑誌であなたの作品を見て存在をしりました。で、たまたま僕の知り合いの店でペイントするとの情報をえて、その紹介でブッダにもペイントしてもらうことができたのですが、そもそも日本に来る前の活動はどんな活動をしていたのですか?
Mark:イギリスのIDマガジンのイラストレーションをやったり、ニューヨークやロンドンでナイトクラブの壁にペイントしてたんだよ。
ブッダでペイントした当時を少し振り返ってもらいたいのですが....覚えてますか?
Mark:うん、覚えてるよ。ダンスホールやバーの壁なんかにそれぞれ違ったスタイルで描いたよね?
club buddhaの雰囲気は絵を描いた時のバイヴとカラフルなペインティングに影響したし、僕もそれを楽しんだよ。

88年ブッダでの全面ペイント
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僕が凄く印象に残っているのは、店内のバー側の人の顔の絵を描いている時なんですが、あれは前日に来ていたお客さんの顔ですよね!
もの凄い記憶力だね!
Mark:その通り!!! 僕はよく、実際に見た関係した人達を絵に取り入れるんだよ。あれは確かに前日に来ていたお客さんだね。
あととてもファッショナブルなダンサー達の絵はどんな音楽シーンをえて描けるようになったのですか?
Mark:ノーザンソウル、レアグルーヴ、ファンクシーンだね。
あなたにとってクラブとはどんなものですか?
Mark:人と出会う為の面白い場所だし、アイデアを交換したり、僕ら自身を表現するところだと思ってる。
あの頃はクラブというものが日本にも根付きはじめた時期であなたの作品は絶大なる影響力を与えたと思います。それに伴いマスメディアでもとり上げられTV人の人気番組でも紹介されてましたよ。度々来日されていると思いますが今、日本とでは他にどんな活動をしました?
Mark:クラブキングのTシャツをデザインしたり、それからパルコギャラリーで展覧会なんかもやったりしたよ。
あと日本での活動で特に印象に残っている出来事はなんですか?
とてつもないデカイ作品
どこかで描きましたよね!
Mark:宮崎アニメ、ナラのイラストレーション、マッドカプセルマーケットの音楽かな。
ピカソやアンディ・ウォーホル、キースヘーリングに影響を受けてと聞きましたが、実際にアンディ・ウォーホルやキースヘーリングとの交流はあったのですか?
Mark:アンディ・ウォーホルとキースヘーリングには1986年にニューヨークで何度か会ったことがあるよ。

現在でも残っているペイント
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今のタッチが生まれたのはいつ頃でどんな理由からなのでしょうか?
Mark:アートスクール時代から今のスタイルなんだけど、さかのぼると3才の時から絵を描いてるよ。
今現在はどんな活動をしているのですか?噂ではアートスクールの校長をしていると聞きましたが?
Mark: 最近カンバーウェルカレッジ・オブ・アートのイラストレーションの教師のヘッドをやってるし、イラストレーションの本を4册書いてる。それから壁画と自分の絵の展示会もやってるよ。
今では随分とマークのようなアーティストが多く生まれました。それについてどう思いますか?
Mark:そうだね。僕はストリートアートやクラブアートのパイオニアの中の一人だったといえるだろうね。
ロンドンには「MATSURI」という日本人が主催しているアート系のイベントがあると聞きましたが、どんなイベントなんですか?
Mark:「「MATSURI」はライヴ・ペインティングのイベントなんだ。日本人のアーティストも沢山参加してるよ。僕もこれまでに「MATSURI」で5回描いたことがある。
「MATSURI」にはブッダ、シバでもペイントをおこなった鷲尾友之も参加したのですが彼の作品はどう思いましたか?
Mark:うん、凄くよかったよ。
日本にもアーティストを目指している若者は多くいます。何かアドバイスをお願いします。
Mark:一生懸命やること! イマジネーションを使うこと! あきらめるな! フレキシブルになれ!
あなたにとってARTとはどんなものですか?
Mark:生き方だね。
ブッダの姉妹店「SHIVA」というアート系のバーを同ビルの2Fにオープンしました。
また機会があれば是非マークの作品も展示したと思います。
Mark:いいね! やりたいよ。
メッセージを何か?
Mark:僕は3歳のころからドローイングとペインティングをはじめたんだ。ピカソ、デュビュッフェ、ミロ、クレーやアンディ・ウォーホルに影響を受けてアーティスト活動を長く続けてきたけれど、いつも何かを創造しなければいけないというプレッシャーも感じている。絵を描く時は構成のバランス、色や概念などいろんな要素について考えなくちゃいけないけれど、本質的にアートは未来への鍵だと思っている。明るい未来だったら、それが僕の絵に込められたメッセージなんだ。
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